給与を上げたいなら耳ヲ貸スベキ。学生最終日に理解しておくPLの話。


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こんにちは。助田です。

今日は(珍しく)経営者の視点で、表題についてなるべくシンプルにまとめたいと思います。

ちょっと冗長してますが、これでもzipばりに圧縮しまくってますので、まあ、最後まで読んでみてください。

GARAGEなどで学生と話をしてますと、将来性とかビジョンとか企業系の話題や、給与とかやりたいこととか仕事系の話がわんさか出るのですが、例えば、どうやってお金を稼いでいる会社に行きたいのとか、どんな事業にどう携わりたいのとか、お金系の話になると途端にだんまりします。

どうやって稼ぐかーって、まあビジネスモデルとも言うんでしょうけど、そもそも事業そのものの構造理解がない、ある意味興味ない学生が大半なのかも、とちょっと残念です。

でも給与の話は興味がある。でもでも、自分の給与って会社からどうやって出てるんだとか、あげるにはどうするんだ、あいつよりあげるにはどうすりゃいいんだとか、社長の給与は越えられないのか、とか意外にぼやっとしちゃっているケースが大半だと思います。

自分の給与を上げるには上がる理由を知ること。シンプルだけどこれが大事。

で、当たり前だけど、お金ってありゃ出せるけど、なきゃ出せないもんです。その理由はPL(Profit and Loss statement)にあります。

PLを正しく理解した上で、会社を見るー、資本金を見るー、競合を見るー、数字を基に自分の価値をはかるー、向上させるー(キャリアパスとも言う)ことで、ぐっと事実としてイメージしやすくなりますので、簡単にまとめてみます。(ちなみに僕は会計が得意分野ではないので、あくまで事業視点。)

給与を上げるためにPLを知っとくべき理由ってなんぞ。

そもそもPLってなんね?

ざっくりですが、会社は事業で成り立ち、事業は会計で成り立っています。

会計は数字から状態を見るわけで、状態は主に財務諸表(貸借対照表(BS)、損益計算書(PL)、キャッシュ・フロー計算書(CS))って成績表を使います。今回はこの損益計算書(PL)です。

損益計算書(そんえきけいさんしょ)は、財務諸表の1つである。企業のある一定期間における収益と費用の状態を表すために、複式簿記と呼ばれる手法により貸借対照表などと同時に作成され、その企業の株主や債権者などに経営成績に関する情報を提供する。

http://ja.wikipedia.org/wiki/損益計算書

シンプルに考えると、売上-費用がプラスなら利益なので、給与(費用)を上げたいとすると、まず自分の給与がどの計算で決まるのかを知ることが大事。

給与って経営者が先にお金を払う費用ってことがわかる。

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PLはざっくり上記のようなブロック分かれて、結局、上の段から「いくら売上げて、それにいくらかかって、放置でもかかる費用を差し引いて、結局いくら残るんや。」を一番下の段に見ます。

漢字ばっかで言葉は難しい印象ですが、まあ、つまるところ表中のかっこ内のことを言ってます。従業員の給与は会社によりますが、原価か販管費に含まれます。

もちろん、事業や会社の規模にもよりますが、粗利益が事業部の結果(月)で、経常利益が会社全体の結果(月)です。そして、計算も基本は足し算と引き算で成り立ちます。(今回はシンプルに月次で。特利特損、税金、純利益は省きます。)

僕自身の経験上、以下の意識って大手にいればいるほど薄れてました。(善し悪しは別として。)。
※ちなみに僕がコンサルしてた制作会社の経営者から原価ってなんぞ?って質問を受けた経験があります。(善し悪しは別として。)

・利益を出し続けないと事業が止まる。
・売上を作るにも費用がかかる。
・会社って放置してても費用がかかる。
・利益が出ないと次の費用が払えない。※内部留保、いわゆる貯金は考えないとすると。

だから費用の把握って大事。超大事。

まとめると経営者は先にお金(従業員の給与、他原価、販管費)を払って、利益を生み出し、分配する。これが基本。

PL上お金を出しやすい費用、出しにくい費用がある。

給与を出す側として、お金を出しやすい費用とはどんなものでしょうか。って、言わずもがな、売上が上がらないと利益が残らないとすると、売上を作れる施策にお金を出しますよね。シンプルに売上を多く作れる人は、わかりやすく給与をあげやすい人になるわけです。

例えば、給与20万の人を40万にしたら、めっちゃやる気になって、結果が5倍上がって個人の売上が400➡2,000万上積みした!粗利率30%キープ!とすると、費用対効果で見たら成功したねー、なんて言えるかもしれません。更にかけ算をして同じような能力の人を採用すると、費用は倍かかっても、その利益が2倍になる可能性が高いと、経営者は人を増やす理由が出来ます。

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また別途触れようと思いますが、受託のWebディレクター、プロデューサーは経営者と同じ視点が必要です。逆に言うと、受託のWebディレクターをやれば経営の理解も早いものです。

なぜか。デザイナー、エンジニアがいないとウェブサイトが作れないとすると、クライアントは制作・開発費を投資し、ディレクター、プロデューサーは預かった予算をデザイナー、エンジニアの人件費に充てて、収支をコントロールして利益を残します。

利益を延ばすため、売上=制作・開発費を増やすとすると、クライアントの利益に直結する施策を提案するのは、クライアントも投資しやすい、つまり全然理にかなっている選択になりますよね。

逆に出しにくいのは放っておいても毎月固定的にかかるお金。

売上は不安定なのに、費用は安定的。これ現実 ・・orz…。

そりゃ、なるべく減らしたいし、状況に応じてコントロールしたい。だから企業側は固定費を減らしたい。人件費も何かと固定費がかかる正社員雇用じゃない派遣、バイト、業務委託などのニーズがあるんですよね。

「自分の給与をあげたい!でも売上とかコミットするのはいやだよ・・」、って、まあ学生からもよく聞く話なんですが、規模感が小さい事業では、PL上出しにくい費用になってしまうため、そりゃ難しいねって結論になってしまいがち。

極論、PMなり、コンサルなり、ディレクターなり、周辺の高給取りの方々は、比較的大きな予算のプロジェクトに携わる、定常的な案件を安定的にこなす、など、利益がPL上理解しやすい、それなりの理由が存在します。※売上直結しない超専門性の高い人もいますが、割合からしたらミディアム以上にレア。が現実です。

てことで、給与をあげるために、ビジネスをグロースしていこうよ。

ディレ協でも、GARAGEでも、売上をあげ、利益を残す重要性は積極的に発信しています。

ちゃんと事業にコミットしていこうよって。売上をあげ、利益を残さえすれば、結果的に有利な環境に身を置くこともできますし、わかりやすい実績にだってなる。利益を上げなければいけない経営者からの評価も上がる理由が出来ます。

ぶっちゃけ残った利益は懐に入れられるのが経営者ですが、世の中そう悪い経営者ばかりでもありません。

給与を上げる理由を作ることで、正々堂々と給与交渉してください。

勿論、コスト削減も業務効率化も絶対に必要ですが、売上をあげ、利益を残さないと、そもそもの効果と意味を失います。

そして、そもそも収支に興味をもって仕事をしていけば、役割の価値に気がつきます。ひょっとしたらそこで初めて、モチベーションは給与じゃないー、非営利組織のがあっているー、別の生き方があるー、なんてことも現実にモアリアルに考えつくのかもしれません。

ってことで、明日から社会人になる子達、就活中の子達、特にベンチャー企業を志望する子達に向け、花束代わりに少し長くなりましたが、社会に出るまでに身につけて欲しい感覚の一つなので、どうしても書いておきたかった内容です。

※上記の通りざっくり解説しましたが、詳しく知りたい方はこんなページとかを参照ください

なにかと迷ったらいつでもアキバにおこしやす(´ー`)y-~~

投稿者プロフィール

助田 正樹
株式会社イノセンティブ 取締役 :一般社団法人 日本ディレクション協会 理事
東京都品川区出身の1976年7月生まれ。桜美林大学経済学部を卒業後、ソニー株式会社にて、シックスシグマというマネジメントツールのR&D、広報などクリエイティブ業務に従事。2005年からインターネットベンチャーでWebディレクターとして数社経験。その後「LINKAGE」という商号でフリーランスとしてWebディレクション業務で活動。コーポレート、リクルート、モバイル、デジタルサイネージ、リアル連動など様々なWebサイト、システムの構築、新規事業プロジェクト企画、立ち上げを経験。(参照:実績)2012年6月に株式会社イノセンティブ取締役に就任。GARAGE AKIHABARAを立ち上げる。日本ディレクション協会ファウンダー。メンタルマネージャー資格保有。
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